« 今日飯 | トップページ | 戦争の親玉 ボブ・ディラン »

2016年10月26日 (水)

バラカ・桐野夏生

Boox_bk40877164651世界をかけめぐる壮大な3・11後の日本の負の現実。 650ページの長編大作。 読みおえるのに4・5日かかった。 原発爆発後の日本。東日本はほとんど帰還困難区域になった近未来の現実的非現実世界が一人の少女の過酷な運命をとおして描かれる。

日系ブラジル人夫妻の間に生まれてドバイの赤ん坊市場に売られ、日本人に買われたが、震災で親を失う少女・バラカ。しかし、犬や猫を被災地で救う 「じいさん決死隊」 に救われ、老人達のあたたかい庇護のもとに8歳になるまで育てられた。Yjimage0oewd3zr

作者はいう。 「バラカが過酷な世界に戦いを挑む根底には、私自身が現状で感じている『何か隠されているんじゃないか』『このままでいいの?』という疑問、怒りがあります。

勝手に売り買いされ、被曝させられ、反原発派にも推進派にも象徴として祭り上げられるバラカは怒りと共にユートピアとは正反対の社会を生きている。でも、もっと悪魔的な少女に成長しても不思議はないのに、どう書いても曲がっていかない。最後には希望を生むような存在にまでなって。それはやはり助けてくれた老人の庇護ゆえなんでしょう。愛情を知っているから、怒りだけの少女にはならなかった。」Mame117_161
バラカは憎悪の権化のような義父にも立ち向かう。義父の卑劣さは強烈なインパクトで物語を嫌悪のなかでひきつける。

読み終えて、「原発」がいかに人々に負の遺産をもたらしたか、どれだけの根源的悪性を秘めているかを身震いするほど感じる人は多いだろう。 しかし、人々の多くは忘れ去り、オリンピックに浮かれる。それは権力の陰謀とも知らずに・・。ぜひ一読してほしいおすすめの本。321b9d5252c7fa4df411bc5615d8792bc_2
昨日の誕生日の花は 段菊 (↑)、 花言葉は「忘れえぬ思い出」 。 、フクシマ事故、熊本、鳥取、一連の震災を 他人事にしてはいけない思い出をあらためて身にきざむ。

今日の誕生花はアイビーゼラニウム。 花言葉は真実の愛情。 あのマホメットが愛したからこの花言葉になったよう。 ムム この花を家族、友人に贈らねばなならないな。 

« 今日飯 | トップページ | 戦争の親玉 ボブ・ディラン »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/164077/64397592

この記事へのトラックバック一覧です: バラカ・桐野夏生:

« 今日飯 | トップページ | 戦争の親玉 ボブ・ディラン »