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2017年8月18日 (金)

老衰死

9784062203074_w1NHKのドキュメンタリー番組が本になった。公民館でふと手にした本。 味わい深く読んだ。本のあらすじ

「65歳以上の高齢者が3千万人を超え、史上類を見ない超高齢社会に突入した日本。医療の進歩とともに病を克服し、長寿化を成し遂げたいま、増え続けているのが「老衰死」。

「老衰死」の割合が、近年増加に転じている。背景にあるのが、点滴や胃ろうなど、治療を尽くして延命を図るのではなく、“苦しまず穏やかな最期を迎えたい”という考えの広がり。Angel1

番組では、入所者の平均年齢が90歳を超える都内の特別養護老人ホームを舞台に、半年間に渡って看取りの現場を記録。さらに、欧米諸国の研究機関を訪ね、老い衰えがもたらす穏やかな「老衰死」とは一体どのような死なのか、そのメカニズムに迫った。

いつか必ず訪れる死をどのように受け止め、より良い最期を迎えるにはどうすればいいのか。長寿社会のいまを見つめた本。」

誰もが、苦しまずに ぽっくり死ねることを望んでいる。Yjimage5_2私もそうだが、そうはうまくいくかどうか。延命治療などいらない、自然死で逝きたい、と思っても家族の壁もあるときもある。(← 老衰死が近年 増えている、)   ともあれ、健康でストレスなく死ぬまで生きていられることが最高の幸せなのだろう。 一日一日を大切に、生きていて良かった、みなさん、ありがとう、バイバイ と言って死ねたらいいですね。Image1

ところで、うれしい話は 絶滅したと思われていたカワウソが五島列島で2匹いるらしい、とわかったこと。環境の悪化をこれ以上ないようにくいとめ、さらなる環境保全を図ることは人間にとっても幸せに生きられる保障。

2017年8月 3日 (木)

福島双葉町の小学校と家族 ~その時、あの時

Yjimage1こんなにリアルにあの時、2011年3月11日の日そして、その後の子どもたち、先生の苦悩、悲しみを淡淡と と思えるほど現実を見つめながらの行動を記録した文章は初めて読んだような気がする。

とりわけ、冒頭の「その日」以後2・3日の出来事には涙腺を緩まさずには読めない。 著者は福島県双葉北小学校の5年生を担当する教師。 自身は中学生の男の子、小学生の女の子を持つお母さん、義父、義母ともに住む7人家族。Northpschool_021


→ 2014年の双葉北小

あの地震の直後は避難所となった学校。そのまま被災者の受けいれ、お世話などの後に、翌日からの避難命令。子どもたち、家族を守るために必死に奮闘する先生方の姿、現実をうけとめきれない著者。Northpschool_071


← 震災で倒れた下駄箱。  そのなかでも、全国に散りじりになった子どもたちを支えるために「学級通信」を発行し続けた。
6年たった今も 「私の生活は、すべては 仮 。」 という。これが現実だとわかっているのに、「仮の生活」と感じてしまう。 頭の中にはいつも 「地震」、「原発事故」、「避難」、「よそ者」、「ここにいない方がいい」 という感覚がある。Resize28411_2

→ 子どもたちの学籍簿などをとりに帰った時。

だから、あの時の光景に似ているものを見たり、音を聞いたりするだけで、一瞬にあの時に心が戻ってしまう。それは生活のなかのあちこちにある。それからどうしようもなく心細くなる。 その感情を心の奥に押し込んで出てこないように作り笑いをする。 そんな自分が嫌い。」

避難した子供がいじめにあったと「今頃」騒いでいる。 避難した直後から、沢山のいじめがあった。でもみんな「ここでお世話になっているから・・」 と我慢して言わなかった。20120528084954db11
自然災害と安全神話への不信・疑念の中でも、心の声に従って真摯に生きた一人と支えた家族、親類、同僚、地域の人たちの暖かさが ズシリと伝わる。しかし、、「なぜ こんなにこの人たちは苦しまなければならないのか」 の疑問、私たちはなにをしているのだろう、の疑問も大きくふくらむ。

2017年6月22日 (木)

英語より国語を

Aizusimotuker1今日の誕生日の花は シモツケ、 花言葉は「いつかわかる 愛」 、いい言葉ですね。

さて、「三国志読本」の中の 「英語より論語を」 の項が興味深い。Yjimage1

≪ 英語は単なる伝達手段。 しかし、人間として重要なのは伝達内容。 いくら伝達手段を勉強しても伝達すべき内容は出てこない。 と、断じるのは作者の宮城野氏。 

近年、英語を社内の公用語とする会社が増えている。ユニクロ、楽天など。 しかし、 TOFLEでアジア30ヶ国中日本は29位で最下位の北朝鮮とびりを争うほど。 英語がうまいからと云って、経済がうまくいっているか。 イギリスは斜陽。 トフル上位のフィリピン、インドはまだ発展途上国。Rongo_21_3

祖国とは 国語だ。 初等教育では圧倒的なウエィトを国語や読書におくべきなのに、今の教育では、英語も日本語も中途半端。根なし草のような無国籍人しか生まれない。

どちらかが10割でない人間は結局どちらの国でも使い者にならない。 日本では、中国の古典が多く読まれてきたことが日本の強みを育くんだ要因になっている。 語彙の豊かさは思考の豊かさに通じる。

たとえば、湯川秀樹、儒学の 「荘子」が好きで、中間子理論のアイディアにつながった。 数学者の岡 潔は 昭和天皇に 「数学の研究はどうやってやるんですか? 」ときかれて、「情緒の力でいたします。」 と答えた。 のちに 新聞記者に問われて 曰く 「情緒とは、野に咲く一輪のスミレを美しいと思う心」 と答えて、美的感受性の大切さを話した。

こうして、英語より論語を学ぼう、と氏は提唱する。 漢字にしても、初等教育で漢字を覚えさせるのは困難との見方もあるが、 たとえば、幼稚園児が 鳩、鳥、九 の3字の中で、一番早く覚えたのは 鳩 。なぜなら、イメージがすぐ出てくるから。 一番覚えにくかったのは 九。 抽象的なイメージからは漢字が出て来にくい。 かように、漢字文化の豊かさも 漢書(論語) を読むことで多くは身に付く。≫

 私も外国人に漢字を教えるときに、このイメージはとても大切だということは常々感じている。文科省に耳を傾けてほしい意見だ。 

2017年5月 9日 (火)

本 ひとのあかし

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上の詩はチェルノブイリの町の様子を詠んだ詩。

「ひとのあかし」 という本はフクシマで起きていることをすべて18年も前に見通して歌った詩人、若松丈太郎さんの作品。

2011年3月11日以降にこの詩と出会う読者はみんな驚嘆して、鳥肌が立ち、読み返して再び驚く。(本の紹介 より)21
今回のフクシマ原発事故に意味があるとするなら、それはわたしたちが変わってゆくためのまたとない機会を得たことです。4つの大きなプレートがぶつかりあっている日本列島に原発はふさわしくない発電方法であることが、今回の事故によってあらためて実証されました。                      (若松丈太郎「あとがき」より)

以上の文にこの本の真価が凝縮されているので、なにもいうことがなくなってしまった。Img_20170510_0002
若松さんのいう 「変わっていくためのまたとない機会を得た」 と予言的に行った詩人のそばから、もうフクシマのことは忘れた、とでもいいたげに次々と原発の再稼働。 人間がある日から突然消えていくことの不条理を何とも思わない。

18年も前にこの本はそれを見通した。2012年、詩人のアーサー・ビナードさんが平易な英語に翻訳。世界にむけての本になった。

2017年4月24日 (月)

宮部みゆき 「理由」

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少しずつしか読まないので570ページに2週間以上かかった。 推理小説は好きだけど、「宮部みゆき」は読んだことがないので、初めて読み。

あらすじ

高級マンションの一室で、4人の死体が発見される。1人は転落死。残りは何者かに殺されたよう。当初、4人は家族だと思われていたが、捜査が進むうち、実は他人同士だったことがわかる。彼らはなぜ家族として暮らし、なぜ死ぬことになったのか、数多くの登場人物たちの視点を通して考察しながら、次第に解明という、ドキュメンタリチックに描く。201607171008166901

ここには現代の不動産業界の底にひそむ暗部、占有屋のうごめき、家族は血のつながりがあれば、家族たりうるのか、さまざまに問題を提起しながらの長編推理小説。直木賞受賞作。

それにしても、(外国の事情はよく知らないが)、日本人の「家」に対するこだわりがここまでか、と思うほど人々は「持家」にこだわる。

フィクションでありながら、こんな事件、どこでおきるか、いつ起きるかわかんないよなぁ、と思わせる臨場感、読者がルポライターの参加感タッチで物語は進む。 宮部みゆきのこだわり世界。 しかし、私は東野圭吾と比べれば、彼の方がすっきり核心にせまるので、読みやすい。

2017年4月10日 (月)

小説 「天の園」 第一巻~第六巻

Kawa1「天の園」を第一巻から第六巻まで読んだ。 この本を読むきっかけは、数ゖ月前に、市内の友人からこの本を「かげえのドラマにできないか」 と、話が持ちかけられたが、予算の見通しがつかない、とおじゃんになった。 しかし、NHKの「朝ドラ」にとりあげてほし」い、と近隣市町村が運動しているとのこと。 もう40年ほど前に読んだ本なので、再読。Yjimage1_2

0歳からテレビ、1・2歳からスマホで遊ぶ孫たちには、この貧しさと雄大な自然をいくら話したところで、その理解は1割にも満たないだろう。189861_00tokigawa011
しかし、人間もまた自然の一部であることをこのような児童文学を通じて知らせていきたい。

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小説「天の園」、東松山市が舞台

明治後半から大正時代、作者が小学校時代を過ごした唐子村を舞台に描かれた全六部の長編小説で、「路傍の石」「次郎物語」とともに三大児童文学と言われている。

主人公は、小学校時代の作者・内木村冶 がモデルの「河北 保」。保少年の小学校六年間の成長の過程が学年ごとに一冊ずつ収められている。 

保少年の父がなくなり、母「かつら」は幼い子供五人を連れて、兄をたより、東村山の「唐子村」に越してきた。 貧しいが、「景色でおなかがくちくなる子に育てます。」 と 母は決意。
豊かな自然児として成長する保。、現代との対比を通して、自然への愛、家族愛、郷土愛 が伝わってくる。
題名を雲に統一したのは、みんなが散り散りになり、年をとっても雲を見て暮らし
てほしいと願ったからとのこと。      

2017年2月 3日 (金)

笑いの根源

Ayfgzbvxwzcngalp1wnbmszkzerqemhcq1z家人が何気なく図書館で借りてきた「安倍政権を笑い倒す」 という本、佐高 信という経済ジャーナリスト、ノンフィクション作家とお笑い芸人の対談。笑いのネタ本にと読み始めた。

笑いはどこから生まれるかを問う時、既成概念をはずしてゆくと思わぬものが出てくる。 Ins9lenxwzb1jeazpwhed4rxsxjvspsug_2

漱石を引き合いに出す。「某(それがし)は 案山子にて候 雀どの」、「時鳥 厠(かわや)半ばに 出かねたり」。

笑いとは、人間の弱さ、おろかさ、あさましさ、あるいは社会の理不尽さに対する憤りや絶望といった感情を形を変えて発展させるもの、 現政権の理不尽さは格好の材料になるという。75101_2
また、自分の弱い部分をさらけ出せない人、虚飾のベールでおおって、自分を実像より大きく見せたがる人は自意識をどんどん肥大化させていき、虚勢をはり、威圧的な態度を取る。 オウオウ まるで毎日テレビで見る誰かさん?
涙も笑いを増幅する。 これはチャップリンの映画をみればすぐに納得できる言葉。

下ネタ、これを蔑視してはいけない。生は性に通じるから。 

「わたしは人と違う」、アメリカの教育でこのような作文を書く時間がある。 他とちがう個を意識し、誇りを持たせる。自己肯定感を増幅させる。これは日本の教育、みんなと同じようにできるように、というのとちがう。

こんな笑いのポリシー、哲学のようなものをくみ取ることが出来た。社会を色々な面からみる意味でも勉強になる。 図書館にあるはず~~ o(*^▽^*)o おすすめ!

2016年11月10日 (木)

歓喜の子 下巻

8a145fde1先月 上巻のアップで下巻が今月になってしまった。

あらすじをもう一度。  父親は借金を残し失踪。長男は借金を返すために朝から夜まで働き、貸付人の暴力団から犯罪の手伝いをさせられている。小学生の次男は学校ではいじめを受け、家では自殺しかけて助かったが、植物状態になった母親の介護をしている。母と兄2人と幼稚園に通う妹と、ひどい悪臭のするアパートで4人で暮らしている。10_01p08_09021

下巻はかすかな希望が見えてきてほっとする。が、誠が架空の中で創った人物 リート。 彼は誠と家族環境はほとんど同じ設定。彼らはイラクかシリアかと思しき内戦状態の世界で日々命がけで生きている。空想の世界ではあるが、現実の苦境をまざまざと活写。 占領軍、反政府軍入り乱れる中で、庶民は命の危険と日々の糧を得るためにどれだけ切ない思いをしているかなぞ、権力を握るものは関係ない無常の世界。Kona11
このリートの世界と誠の世界を交互に物語は進む。 誠にも次男にも友達ができた。妹は多種多様な人種がいる幼稚園で群れのリーダー。「死んだ人間」の霊が見える不思議な能力も併せ持つ興味深い存在。
最後、父親の存在はドンデン返しを迎える中で、兄は家族を守るために真実を話すことを決意、妹の行動力にハラハラ・ドキドキながら小さき者たちが力をどうつけていくのかを迫力をもって終わる。Yjimagetwko8kwl_2
タイトルの「歓喜」とは、主人公の少年は「歓喜の歌」を歌うことが好きだった。歌えなくなって久しかった彼も最後は歌おうとする。

それにしても、日本はまだしも中東やアフリカの終わりなき戦いに胸は痛む。 

下記のアドレスは「 IS 」 などの組織をどうみるか、アーサービナードさんが明快に答えている。

ttps://www.youtube.com/watch?v=rrbsCNfPjLU

2016年10月26日 (水)

バラカ・桐野夏生

Boox_bk40877164651世界をかけめぐる壮大な3・11後の日本の負の現実。 650ページの長編大作。 読みおえるのに4・5日かかった。 原発爆発後の日本。東日本はほとんど帰還困難区域になった近未来の現実的非現実世界が一人の少女の過酷な運命をとおして描かれる。

日系ブラジル人夫妻の間に生まれてドバイの赤ん坊市場に売られ、日本人に買われたが、震災で親を失う少女・バラカ。しかし、犬や猫を被災地で救う 「じいさん決死隊」 に救われ、老人達のあたたかい庇護のもとに8歳になるまで育てられた。Yjimage0oewd3zr

作者はいう。 「バラカが過酷な世界に戦いを挑む根底には、私自身が現状で感じている『何か隠されているんじゃないか』『このままでいいの?』という疑問、怒りがあります。

勝手に売り買いされ、被曝させられ、反原発派にも推進派にも象徴として祭り上げられるバラカは怒りと共にユートピアとは正反対の社会を生きている。でも、もっと悪魔的な少女に成長しても不思議はないのに、どう書いても曲がっていかない。最後には希望を生むような存在にまでなって。それはやはり助けてくれた老人の庇護ゆえなんでしょう。愛情を知っているから、怒りだけの少女にはならなかった。」Mame117_161
バラカは憎悪の権化のような義父にも立ち向かう。義父の卑劣さは強烈なインパクトで物語を嫌悪のなかでひきつける。

読み終えて、「原発」がいかに人々に負の遺産をもたらしたか、どれだけの根源的悪性を秘めているかを身震いするほど感じる人は多いだろう。 しかし、人々の多くは忘れ去り、オリンピックに浮かれる。それは権力の陰謀とも知らずに・・。ぜひ一読してほしいおすすめの本。321b9d5252c7fa4df411bc5615d8792bc_2
昨日の誕生日の花は 段菊 (↑)、 花言葉は「忘れえぬ思い出」 。 、フクシマ事故、熊本、鳥取、一連の震災を 他人事にしてはいけない思い出をあらためて身にきざむ。

今日の誕生花はアイビーゼラニウム。 花言葉は真実の愛情。 あのマホメットが愛したからこの花言葉になったよう。 ムム この花を家族、友人に贈らねばなならないな。 

2016年10月18日 (火)

何度でもオールライトと歌え

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後藤正プ文著 頭書の本を読んだ。 著者はロックミュージックグループのフロントマン。 アーティストでもあり、自ら新聞も出している。

この本は2011年3月9日以降の日記を加筆編集。 毎日の生活の中でのフッとした出来事、カッとした出来事、それは、なんのてらいもない口語形式の思考表現になって吐き出される。

この文体には、私も多少影響を受けたかも。もっと直截的に真情を吐露してもいいんだ・・・と。 政治と生活、切っても切り離せない。、デモにも参加し、多くの庶民の声も取材してまわった。憲法への想い、大事な生活を脅かすものには立ち向かおう。 怖い? そりゃ、怖い時だってあるさ。 でも、君は守りたいものがあるはずだ・・。